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一応、東大女子ですけど、すみません

恋愛とか人間関係とか、ふつうの東大女子による些細なあれこれ。

よのなかにたえてさくらのなかりせば

在原業平が好きだ。

この季節になると思い出す、彼の歌。

 

よのなかにたえてさくらのなかりせば はるのこころはのどけからまし

(世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし)

 

雨が降るたびに、はなびらが全部散ってしまわないか心配になる。

咲くまえはそわそわして、咲いたあとはやきもきする。

桜ひとつで、私たちの心は落ち着きをなくす。

 

好きなものがあることは、大切なものがあることは、幸せなことだ。

でも、そのせいで、たくさんの悩みが生まれるのも事実。

 

好きなひとができると、そわそわしてしまう。

相手の一挙手一投足に一喜一憂して。

それは春の雨のように、私がどんなに願ったって、どうにもならないものなのに。

 

大切なものができると、それが永遠には続かないことを想って切なくなる。

季節はめぐる。時間は過ぎる。

それは川のように、とどまることを知らない。

すべてのものは変わっていく。

 

美しいものは終わりがある。

「あなたに出会わなければ私の心はこんなに乱れずに済んだのに。」

これほど実感のこもった愛情表現が他にあるだろうか。

 

あなたに出会わなかった人生は、きっと味気ない。

あなたに出会った人生は、限りなく幸せで、苦しい。